親に聞いて私の小さいころを振り返ってみると、ちゃんと理解したことしか話さないこどもだったらしいです。
そこにあった心理って何なのだろう?と推察してみると、間違ってしゃべることが怖かったんじゃないかって。
いまでもその傾向はある気がしています。
そしてその傾向を娘も継いでいるのでは?と思うことがあって。
失敗は成功の母ともいうので、失敗はおそれずに娘には育ってほしいな、と思ったからこそのチョイスです。
著者の水野達朗さんとはどんなひと?
水野さんはペアレンツキャンプという家庭教育支援センターの代表理事を務める方です。
「PCM(=Parents Counseling Mind)」という独自のメソッドで、積極的に関わる手法を取り多くの不登校の子どもたちを学校復帰へと導いたそうです。
いわゆる家庭教育、子育て支援の専門家です。
その視点で書かれた失敗をおそれず果敢にチャレンジしていくこどもに育てていく手法を書いたのが、この本です。
書かれている内容から、これまでの私の考えが強化された点、新たに学んだ点を紹介したいと思います。
強化されたポイント① 子育て観はアップデートが必要
これは「世界に通用する子どもの育て方(著:松村亜里)」を読んだときに知ったことです。
時代が変わっていく中で親の子育てがいままでどおりでいいわけがないということ。
時代によって求められる能力は違います。
それを無視して子育てを続けていたら、その時代に必要な能力が身につかないことになりますよね。
信念としてこどもの自立を願い、そのために必要なことを取捨選択して取り入れていくといいってことですね。
変わってはいけないもの。それは自立や幸せを願う親心。
変わらなくてはいけないもの。それは時代に合わせた子育て手法。
強化されたポイント② 自信を育てる「ありがとう」と「自分での選択・決断」
こどもが胸張って行動できるための自信。
これを育てるために親ができることは、「ありがとう」や「助かったよ」と伝えることだそうです。
お手伝いなどこどもががんばったときにかける言葉はこれだけでいいそうです。
存在意義を認めてもらえることこそが自信の源泉になります。
また「自分で選択、決断してきた経験こそが自信につながる」とも水野さんは言っています。
こどもの選択や決断を尊重することこそが、存在意義を認めていることに他ならないからです。
実践例を紹介します
娘の選択を尊重するっていうのは、うちでもがんばって取り入れています。
明らかに娘が手に取ったアンパンマンのイチゴ・オレは、普段のリンゴやヨーグルジョイよりも飲まないだろうとわかるんです。
無駄になる可能性が高いなと思いつつも、娘の意見を尊重しようと。
結果、やはり半分飲んだだけで「いらなーい」です。
でもいいんです。
自分で選んで違ったとわかったので、いまでは手を伸ばしません。
たぶんそのときにイチゴ・オレを取り上げていたら、いまでも取り上げなければいけない状況だったかもしれません。
こどもを信頼して、意見を尊重するって大事ですね。
新たに学んだ点① 親は2つの世界観を持っている
あまり意識したことはありませんでしたが、「親は2つの世界観を持っている」んだそうです。
ひとつは「自分が主人公の世界観」。
もうひとつは「子どもが主人公の世界観」。
この2つの世界観を持っていることを意識して、そのバランスをよくしていく必要があると水野さんは述べています。
自分が主人公の世界観を持つことで、こどもはこどもと割り切った子育てが可能になります。
自分が主人公の世界観を持っていないと、「こどもの人生=自分の人生」となってしまい、こどもに過度な期待をよせてしまうことになります。
子どもが主人公の世界観を持つことで、こどもがこどもの視点で得た感動を親が共有することが可能になります。
子どもが主人公の世界観を持っていないと、こどもに寄りそうことができず、こどもを不安にさせてしまいます。
だからバランス良く、両方の世界観を行ったり来たりしなきゃいけないってことなんですね!
新たに学んだ点② 失敗の体験を奪ってはいけない
こどもが失敗しないようにと、親が気を利かせて、事前に対処しておくなんてことはありますよね。
これ、ダメらしいです。
「目先のかわいそうよりも将来的なかわいそう」を意識したほうがいいみたいです。
この本で取り上げられていた事例としては、忘れ物が多いこどもに対し、忘れ物がないように親が準備してあげるとか忘れ物を親が届けてあげるなんてのがありました。
これはこどもの失敗の機会を奪っているんです。
忘れ物をして恥ずかしい思いやいやな思いをしないと、忘れ物を直そうという気持ちが生まれません。
目先のかわいそうを回避させてあげようと思うあまり、将来かわいそうな思いをさせてしまうかもしれないんですね。
親はこういった失敗をさせないのではなく、この失敗を愛するくらいの気持ちで構えてくださいと水野さんは言っています。
こどもに失敗させるっていうのも、長期的な視点で見なきゃってことですね。
まとめ
この本自体のまとめ部分に書かれていたものですが、はっと思うことが書かれていましたので引用します。
「きっと、自分がお金持ちの老人になった未来があって、この10分間の時間を再体験できるとしたら1億円でも払うんだろうな。
そう考えると、娘たちが家でガチャガチャとおもちゃを散らかして騒いでいるこの景色のなんと愛しいものよ」
いまこうして娘と過ごす時間も二度と戻ってこない、そして有限なものなんだということ。
誰もがわかりきっていることなんです。
だからこそ、忘れがちなんです。
こんな風に1億円の価値がある時間を過ごしている、と思えばもっと大切にいまこの時間を過ごせますね。
この本で学んだほめ言葉
「苦手なところがわかってよかったね。できた部分は日頃の努力の成果だね。すばらしい! できなかったところだけ一緒にママと考えよう」
→失敗をプラスにとらえられるほめ方
「自分で考えてチャレンジした。大したものだ」
→結果ではなく、その過程をほめる
「ここの盛り付けを工夫したんだね」
→よく観察しなければできないほめ方。しっかり観察してほめる
子どもには、どんどん失敗させなさい わが子が12歳になるまでに知っておきたい「自信あふれる子」の育て方
水野達朗 (著)
投稿者プロフィール
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1983年5月生まれ。群馬県出身。
新聞記者のブラックな生活に疲れ、一念発起で国家資格を取得。
2016年11月からめろめろパパに。
世のパパたちよりも家事育児の割合の高い日々を過ごしています。
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