日本にカジノを作れるようにする法律が2018年7月に可決されたのは話題になりましたね。
いまいろいろな自治体が誘致するだのしないだの議論を進めているようです。
ラスベガスで一度カジノに行ったことがあり、楽しかった記憶があるので、日本にできるなら行ってみたい、という思いと、一方であんな煌びやかな世界が日本で成り立つのだろうか、と興味を持っていました。
そんな中で発刊されたのがこの本「カジノエージェントが見た天国と地獄」です。
著者の尾島誠史さんはマカオのカジノのジャンケット
ジャンケットというのはカジノにやってくるVIP客のお世話をするお仕事のようです。
そんな仕事をしている尾島さんが見たというカジノでの“天国と地獄”をつづった著書です。
この本を読んで尾島さんが見てきたカジノというものをまっすぐに受け入れれば、
- 相当な精神力がないとカジノでは勝てない
- カジノができても治安が悪くなる心配はなさそう
- カジノを含めたIRができることは日本の観光事業や経済情勢にはプラスに働きそう
ということがわかりました。
相当な精神力がないとカジノでは勝てない
この本には、カジノでどのような天国や地獄を味わったひとがいるのか紹介されています。
目次レベルで紹介すると、
- チェックイン後、わずか10分で1億円の負け
- 毎年12億円負けて帰るビジネスマン・陳さん
- 100億円負けてもカジノに通い続ける香港スター
- カジノで大借金した日本人放蕩息子
- 半日で6億円を稼いで颯爽と引き上げて行った中国人女性客
- 3万円を3億円に化けさせた日本人ツアー客
といった感じです。
圧倒的に地獄の方が多い(笑)
そんな中で“半日で6億円の中国人女性”の記述の中にカジノで勝つヒントがありました。
普通のカジノ客というのは、勝っていると興奮も相まって、まだまだ勝てるのではないかと気が大きくなり、レートを上げていってしまうのだそうです。
そうすると、どんなに勝負強いひとでも勝ち続けるのは難しいので、上がったレートに苦しめられて、最後には収支マイナスで終わってしまうんですね。
この半日で6億円稼いだという中国人女性は、勝っている中でも至って冷静で、レートを変えることなく、淡々とチップを増やしていったとのことです。
欲をかかず、冷静に、淡々と、というのがキーなんでしょう。
やる前にはそう思っていても、そうは問屋が卸さないのがカジノの魅力らしいですが、今後行かれる方は肝に銘じてみてください。
カジノができても治安が悪くなる心配はなさそう
新聞などで報道じられている、カジノができることに対して反対しているひとたちの意見の中に「カジノができるとマフィアみたいな人が跋扈して治安が悪くなりそう」というものがあります。
なんとなくカジノをイメージしてみるとそう感じてしまうのにも無理はないと思います。
でも、カジノの中で生活をしている尾島さんに言わせると大間違いのようです。
- カジノはお金が絡んで治安が悪くなりやすい、というイメージがあるので、警備やセキュリティなどがしっかりしている
- 海外から遊びにくるのは富裕層が多いため、お金に困って犯罪を起こす理由がない
と書いています。
治安が悪くなったとかなったら、カジノ自体の経営が悪くなっちゃうので、カジノ側もその辺は慎重にやるんでしょうね。
日本でできるころには、AIでの顔認証システムとかで悪いひとはそもそも入ることができないようになっている、なんてこともありそうですよね。
カジノを含めたIRができることは日本の観光事業や経済情勢にはプラスに働きそう
カジノばかりが取り上げられますが、カジノを認めた「IR整備法」はカジノだけを作るのではなく、そこに付随したホテルや国際会議場、レジャー施設、ショッピングセンターなども併せて作ることを求めています。
ですので、カジノができる一帯には、一大アミューズメントパークが出来上がると思って良いそうです。
そこに観光客がたくさんきますので、経済効果もすごいことになると尾島さんは推測しています。
シンガポールのマリーナベイサンズとかが似たようなイメージになるかと思いますが、こちらだと年1,800億円近い利益が出ているようです。
まぁ、日本で同じように儲かるか、と言われればよくわかりませんが、こういった施設ができて、海外の方がさらにたくさん来るようになって、たくさんのお金を落としていってくれたら、うれしいなとは思います。
G7でカジノがないのは日本だけ
カジノってラスベガスとかシンガポール、マカオくらいにしかないのかなと思っていたら、G7(フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダの7つの先進国)でカジノがないのは日本だけなんだそうです。
こう聞いたら、日本にもカジノあっていいのかななんて思ってしまいます。
カジノが日本にできることについて良く思っていないひととか、考える材料が欲しいなというひと、カジノがどんなところか知ってみたいななんていう方は読んでみてはいかがでしょうか。
とっかかりには最適かと思いますよ!
尾嶋 誠史
投稿者プロフィール
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1983年5月生まれ。群馬県出身。
新聞記者のブラックな生活に疲れ、一念発起で国家資格を取得。
2016年11月からめろめろパパに。
世のパパたちよりも家事育児の割合の高い日々を過ごしています。
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