書評:「自己肯定感」育成入門(著 平岩国泰)

ここ最近、自己肯定感って流行りの言葉ですよね。

自己啓発本でも頻出している言葉が、育児においてどんな意味を持つのか、そんな興味で読んでみました。

自己肯定感とは?

一般社団法人日本セルフエスティーム普及協会は自己肯定感を次のように定義しています。

そのままの自分を認め受け入れ、自分を尊重し、自己価値を感じて自らの全存在を肯定する感覚

この感覚を持つことができると、他者も尊重できるようになり、逆に他者からも尊重されるようになると言います。

お互いに尊重し合える関係が作れ、人間関係がとてもうまくいくんですね。

著者の平岩国泰さんてどんなひと?

平岩さんは「放課後NPOアフタースクール」の代表をされている方です。

長女の誕生をきっかけに、「すべての子どもたちが放課後をたのしく過ごせる」アフタースクール事業を始めました。

このアフタースクールは活動開始以降、5万人以上の子どもが参加する規模になっています。

2013年からは文部科学省中央教育審議会専門委員を務め、2017年からは渋谷区教育委員、新渡戸文化学園理事を務めています。

国や地方公共団体から頼られる教育者なんですね。

本を通じて学んだことは?

自己肯定感が育むことが大事だということはすごくよくわかりました。

どうしたら自己肯定感を高められるか、これについてはわかったような、わからないような(笑)

このあと、本書を読んだ中で「うちでもこれ取り入れてみよう!」と思ったことを書き出していこうと思います。

たぶん、きっと、この取り入れてみようと思ったことを実践できれば、自ずと娘の自己肯定感ってやつは高まっていくことでしょう。

うちでもこれ取り入れてみよう!①「何を学んだ?と尋ねる」

これは陸上選手だった為末大さんの話だそうです。

為末さんが試合でうまくいかなくて落ち込んでいたときに、外国人コーチから「何を学んだ?」と問われたそうです。

この問いに為末さんは救われたそうです。

失敗を失敗で終わらせるのではなく、学びの場だったととらえなおす。

そのことによって、失敗が悪いものではなく、良いものに変わるんですね!

問いかけ次第でマイナスをプラスに変えられるって親にできることとしては最高ですよね。

うちでもこれ取り入れてみよう!②「ものわかりの悪い親になる」

これはほかの本でも言われていることはあるんですが、こどもの先回りをしないってことです。

親がこどもの思いを察して、先にやってしまうことってたくさんありますよね。

これをしちゃうと、自分で自分の思いを言葉にするということができず、いつまで経っても親を頼りっぱなしになってしまうのです。

なので、あえてものわかりが悪い親になって、待つんです。

この“待つ”っていうのが難しいんですよねぇ。

先回りしてやってしまったほうが早く確実に物事が進むし、この瞬間においてこどもは幸せなんです。

それをどこまで我慢できるか。

この本で紹介されていたことですが、オランダの親に育児の目的は?と質問すると、「自立だ」と言い切るそうです。

日本の親の多くは育児の目的を「こどもの幸せ」と考えているそうです。

そう思うあまり、過剰に先回りしてやってしまう。

先回りすればそのときこどもは幸せかもしれませんが、これは自立を阻害してしまってますよね。

「自立」という土台があってこそ「幸せ」は成り立つわけです。

こどもの幸せを願うからこそうちでは、ものわかりの悪い親になって「自立」を促したいなと思っております。

うちでもこれ取り入れてみよう!③「必ずその理由を3つ説明させる」

こどもがなにか欲しい、なにかやりたいといったときには、その理由を説明させる、というのがいいそうです。

自分がどうしてそう思っているのか、自問自答し、それを相手に伝わるように説明する。

大事な能力ですよね。

これはたしか、落合陽一さんも幼いころやっていたことのようで、お小遣いをもらう代わりに親にプレゼンして認められれば買ってもらえる制度だったそうです。

落合さんはそれでパソコンを手に入れて、いまの礎を築いています。

うちでもこれ取り入れてみよう!④「その子ひとりだけのスペシャルデーを作る」

これはうちに弟か妹ができてからの話になります。

弟や妹ができると、どうしてもそちらに手がかかるようになり上の子が孤独感を感じるようになります。

それを解消するためのスペシャルデー。

日常と違う時間を過ごすことでいつもと違う会話が生まれる旅行に行く。食事に行く。公園に行く。
どこでもいいので、親のどちらかひとりが、子どもと二人で出かける時間をつくるということ。
もし時間的に余裕があれば、ちょっとした旅行を計画するのがおすすめです。

私自身、長男でそういう思いをしてきたので、これは娘にはやってあげたいなと思います。

うちでもこれ取り入れてみよう!⑤「好きを集めたファイルを作る」

A4のクリアファイルを用意して、こどもに自分が好きなものを入れさせる、というものです。

このファイルを見ると、こどもは自分の好きなものに触れられる。

親はこどもの好きなものが何なのかわかる。

ここにはこどもの肯定感しか詰め込まれないわけです。

そんなファイルを年齢ごとに作っていけたら楽しいですよね。

うちでもこれ取り入れてみよう!⑥「説明のあとに質問をする」

こどもに対して何かルールやマナーなどを説明したあとに「わかった?」と聞いてしまうと思います。

この「わかった?」という質問に対して、本当はわかってなくても「わからない」と答えるこどもっていないと思うんです。

無意味な質問なんですね。

ここで本来質問すべきことは、本当に理解しているかその内容を質問することなんです。

わかっていてほしい部分について質問しこどもの言葉で答えさせる、大事な部分について質問しこどもの言葉で答えさせる。

これが大事なんだと思います。

さらに年齢が進んでいったら、こどもに自分のことばで説明させる。

これによって理解できているか確認できますし、さらに理解が深まります。

まとめ

ここまでに6個の「うちでもこれ取り入れてみよう!」がありました。

でもね、子育てが進むうちに忘れちゃうと思うんです(笑)

なので、自分自身このブログを読み返すことで、思い出しながら取り組んでいきたいと思います。

子どもの「やってみたい」をぐいぐい引き出す! 「自己肯定感」育成入門
平岩国泰

投稿者プロフィール

皐月 悠詩
皐月 悠詩
1983年5月生まれ。群馬県出身。
新聞記者のブラックな生活に疲れ、一念発起で国家資格を取得。
2016年11月からめろめろパパに。
世のパパたちよりも家事育児の割合の高い日々を過ごしています。

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