クマのブラウン3部作の3作目。
1作目の「クマと森のピアノ」でファンになり、3作そろえました。
表紙から心惹かれます。
買った時期 | 4歳前半 |
ハマった時期 | 4歳前半 |
簡単な内容紹介
こちらは出版社のポプラ社のHPからです。
クマのブラウンは、小さいときからピアノがだいすき。
森から街へ行き、大スターになりました。
けれど時はながれ、夢のような日々は終わりました。
ブラウンは引退して、ふるさとの森へ帰ることにしました。
パパになったブラウンは、森のピアノを見つけたこぐまにむかしの話をします。
パパのかなしい顔を見て、こぐまはあることを思いつきました・・・。『クマと森のピアノ』(第11回MOE絵本屋さん大賞2018第10位入賞)、『イヌと友だちのバイオリン』につづく感動の最終作!
第1作の「クマと森のピアノ」のときと、この「クマとこぐまのコンサート」では、主人公のブラウンが森に帰った理由が微妙に異なっていて違和感があります。
このあたりが計画された3作目ではなかったのだな、と思わせます。
訳者は歌人・俵万智
このシリーズの訳者は俵万智さん。
言わずと知れた「サラダ記念日」の著者です。
「サラダ記念日」は口語短歌を集めた歌集。
短歌と言えば五・七・五・七・七で読まれるもので、字数が限られ、リズムが決められています。
そういった世界を極めた方による日本語訳なので、読み聞かせしやすいのです。
言葉がキレイでリズミカル。
声に出して読みやすい絵本に仕上がっています。
光の表現が秀逸
このシリーズのファンになったきっかけが、第1作の「クマと森のピアノ」。
妻が書店で表紙を見てひとめぼれして買ったのが始まりでした。
今作も表紙からのその魅力があふれ出ます。
こぐまに向けたブラウンの表情の柔らかさ。
そのふたりを包み込む柔らかな光。
デイビッド・リッチフィールドの読者を魅了する力が存分に発揮されています。
娘のドハマりポイント
第2作のときと同様に、正直言えば、娘にとってこの作品も「クマと森のピアノ」は超えていないようです。
話も好きだし、絵も好きだけど、読むなら「クマと森のピアノ」。
読み聞かせでリクエストされるのも「クマと森のピアノ」のシリーズ作品として、といった感じです。
単品で持ってこられる回数は少ないです。
まとめ
シリーズ3作すべてでいえることですが、じんわりと心が温かくなる物語です。
栄光の裏にある挫折やわびしさ。
そういった影から、仲間や家族の力で熱を取り戻していく。
そんなストーリが描かれています。
絵も文章も力を持った作品だと思います。
おともなもこどもも楽しめる絵本です。
「クマとこぐまのコンサート」からの絵本拡大戦略
この「クマとこぐまのコンサート」を読んでいて、「クマと森のピアノ」と「イヌと友だちのバイオリン」を読んでいないのであれば、両作品はマストです。
くま好きでこちらを手にした方なら、「くまさん くまさん」はどうでしょう。
楽しいリズムの読み聞かせができます。
わびしさつながりでいくならば、「ケチャップマン」も面白いかと。
シュールすぎる面もありますので取扱注意ですが…。
投稿者プロフィール
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1983年5月生まれ。群馬県出身。
新聞記者のブラックな生活に疲れ、一念発起で国家資格を取得。
2016年11月からめろめろパパに。
世のパパたちよりも家事育児の割合の高い日々を過ごしています。
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