「ヨシタケシンスケ展かもしれない」に行ってみて良かった5つの理由とひとつの後悔

現在、日本で一番人気のある絵本作家といっても過言ではない、ヨシタケシンスケさんの展覧会にむすめふたりを連れて行ってみました。

これまで行ってきた展覧会や美術館などで一番こどもたちの食いつきが良かったです。

「ヨシタケシンスケ展かもしれない」って

「ヨシタケシンスケ展かもしれない」は東京・世田谷文学館で行われています。

絵本作家・ヨシタケシンスケ初の大規模展覧会だそうです。

いまさらヨシタケさんの説明は不要ですね。

展覧会のHPから引用すると、

「初の大規模個展となる本展では、作家の発想の源である小さなスケッチや絵本原画、本展のためにヨシタケさんが考案した立体物や愛蔵のコレクションなど約400点以上を展示し、作家の「頭のなか」をのぞいてみます。」

という展示だそうです。

正直、行って良かった

この展覧会、正直、行って良かったです。

チャンスがあるならもう一度行きたいくらい。

どうして行って良かったと思うのか、5つ理由がありましたので書きます。

あわせて後悔もひとつあるので、それも書きます。

行って良かった理由① 絵だけじゃない

芸術に小さいうちから親しんでほしいと思って、こどもを美術館に連れていくも、あっという間にあきてしまって全然作品を見ていない、なんてことありますよね。

そんなこどもあるあるが通用しないのが、この「ヨシタケシンスケ展かもしれない」です。

この展覧会に行こうと思うくらいなので、ある程度ヨシタケシンスケさんの作品は読んでいるはずです。

そのなかにお気に入りが一作はあるはず。

その作品に関する展示があるので、こどもは楽しめるんです。

なんだかわからない絵を見るより楽しいですよね!

絵本に出てきたものが立体の作品になっていたりするので、それを見つけて「これなーんだ?」ってやるのが楽しいです。

たとえばこれ。

りんごの裏側がみかんになっているやつ。

これ「りんごかもしれない」に出てくるのですが、こどもはそれを覚えているし、それが実際に形になっているのがうれしいんです。

そういった視点で楽しめるので、こどもはまったくあきません。

行って良かった理由② 体験型の作品もある

こどもって見ているだけの場所ってすぐあきちゃうんですよね。

だから美術館とか苦手。

でも体験がともなう場所ならいくらでもいられます(科学技術館とかね)。

で、この「ヨシタケシンスケ展かもしれない」ですが、遊べます。

まずはこれ。

「うるさいおとなをりんごでだまらせよう!」

りんごを投げて食べさせるゲームです。

「りんごかもしれない」からのものですね。

うまく食べさせられると…。

とか、「これ、なーんだ?」。

「なつみはなんにでもなれる」からですね。

そのほかにも、こんなのとか、

こんなのとかあります。

行って良かった理由③ ヨシタケシンスケさんの頭の中がみられる

おとな向けにも行って良かった理由があります。

ヨシタケさんの著作(絵本も絵本じゃないやつも)を読んでいると、「このひとの頭の中どうなってるんだろう」って思うことがしばしば。

その頭の中を垣間見られる展覧会なのです。

ものすごい量のスケッチがみられます。

「思わず考えちゃう」の中で、スケッチする理由が書かれているのですが、

「描いておかないと忘れてしまうくらいどうでもいいことを記録しておきたい欲」があるからだそう。

そういった膨大などうでもいいことの気づきから、たくさんの作品が生まれているわけです。

ヨシタケさんの思考回路を知ることができて面白かったです。

そのほか、デッサンのために買っているフィギュアなども展示してあり、こんなもの買ってんだなぁ、とか、これはあの絵本に生かされているな、なんて感じ入ることができます。

行って良かった理由④ 細かな発見がいろいろとできる

絵本を読んでいてもわかると思うんですけど、ヨシタケさんの絵本って小さなしかけがいっぱいあるんですよね。

たとえば、「わたしのわごむはわたさない」の主人公“わごむちゃん”。

そのわごむちゃんのお兄ちゃんは「おしっこちょっぴりもれたろう」に出てくるおしっこけっこうもれたろうくんだったり。

気づいたひとだけが知ることができるちいさなしかけがたくさん。

この精神は展覧会でもつらぬかれている気がします。

たとえばこの黄色いふせん。

くすっとしてしまうような一言が。

こういったものって気づけるものと気づけないものとあると思います。

各所に置かれているこういったパネルがあったり、消毒液にすらあそび心が加えられていたり、コイントレーまでヨシタケシンスケだったり。

妻と撮りあった写真を見せあって、「こんなのあった?」ってなるものがあって面白かったです。

行って良かった理由⑤ グッズが欲しくなる

こういった展覧会とか行ったときにはたいていミュージアムショップに寄ります。

行った記念に何か買って帰ろうか、って見てみると、いくつか欲しくなるものがあって、その中から選んで、2つとか3つとか買って帰るんですけど、この展覧会のグッズはヤバいです。

欲しくなるものが多すぎて、気づいたら9,000円近くなっていました。

それでもいくつかあきらめているくらいです。

買ったものはこちら(買ったひと)。

図録(私)。

マグカップ(長女)。

ラムネ入り巾着(次女)。

A4ファイル(妻)。

付箋(長女)。

なつみとならべて!なかまたちフィギュア(娘ふたり)。

この中で、お気に入りになったのが最後のフィギュア。

出たのが、わごむちゃん(長女)とあきらくん(次女)です。

次女が特に気に入ったようすで、「あきらくん、あきらくん」と言って遊んでいます。

生まれて一番たくさん読んだ男の子の名前になっています(笑)

ちなみにこのフィギュアは展覧会限定とかではなく、近所の蔦屋書店にも売ってました。

図録は見ての通り、分厚い!

合計496ページ!

これが手に入っただけでも行った甲斐があったかな、なんて思います。

ひとつだけある少しの後悔

この展覧会を見て楽しんできた中で、ひとつだけ、少しの後悔があります。

それは何か。

ヨシタケシンスケ作品で読んでいない作品があったこと。

特にこの写真に写っているもの。

「このあとどうしちゃおう」という絵本に出てくるもの“らしい”です。

この絵本を読んでいないので、“らしい”としか書けないのです。

このいすやこの道がどういう場面で、どのように登場してくるのか知らないので、知っている人よりも感動は少なかったはず。

この点が後悔です。

全体に、読んでいなくても楽しめるのですが、読んでいる方が気づきが多くなって楽しいです。

「あ、あの作品のあれだ!」ってなった方が楽しいじゃないですか。

「ヨシタケシンスケ展かもしれない」をもっと楽しむために

展覧会で展示されているもののネタバレはしているので、このブログを読んでくれている方というよりも、一緒に連れていくであろうこどものために、読んでおくと楽しみが倍増する作品を列挙しておきます。

読んでおいたらこどもの笑顔が増えると思います。

まずは「りんごかもしれない」。

りんご投げるゲームもそうですが、画面上でりんごになるものなどいろいろとしかけがあります。

次は「なつみはなんにでもなれる」。

「これ、なーんだ?」ゲームが楽しくなります。

つづいて「このあとどうしちゃおう」。

私たち家族が読んでいなくて感動が薄かったもの。

ここまでは馬券で言えば本命◎って感じ。

このあとは〇くらいな感じで。

「こねて、のばして」(映像が楽しめる。私たちは未読)。

「つまんないつまんない」(顔はめパネルが楽しめる)。

「かみはこんなにくちゃくちゃだけど」(顔はめパネルが楽しめる)。

「ころべばいいのに」(「あいつ」といっしょに写真が撮れる)。

こんな感じでしょうか。

まぁね、ヨシタケシンスケさんの作品って人気で、図書館ではなかなか借りられなかったりするし、全部買って読むのも大変ですからね。

そこまで気にせず、楽しみに行ってもいいかもしれないですね。

まとめでーす

写真も全面的にOKな展覧会です。

いろいろと楽しい写真が撮れます。

こどもがヨシタケシンスケ作品に親しんでいるならば、展覧会デビューとかにもってこいかもです。

おとなも楽しめます。

おとなだけで来ても問題ないです。

東京は7月3日まで。

そのあとは兵庫(7月15日~8月28日)、広島(9月23日~11月20日)、愛知(12月10日~翌1月15日)でやるらしいです。

くわしくはこちらから!

投稿者プロフィール

皐月 悠詩
皐月 悠詩
1983年5月生まれ。群馬県出身。
新聞記者のブラックな生活に疲れ、一念発起で国家資格を取得。
2016年11月からめろめろパパに。
世のパパたちよりも家事育児の割合の高い日々を過ごしています。

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