デパートや公園など、子どもが楽しく遊んでいる中、その場所を離れさせるのは至難の業ですよね。
先日も無理やり子どもをその場から引きはがし、泣きわめかれている親子を見ました。
同じ場所にいたうちの娘ちゃん、すこし時間はかかったものの、納得してその遊び場を離れてくれました。
私がそこでしたこととは?
私は娘に対して、「もうそろそろ帰ろうと思う時間なんだけど、まだ遊びたい?」と尋ねました。
当然「遊びたい」という回答。
「じゃあ、時計の長い針が6を指したら帰ろうね」と25分を指している腕時計を見せて伝えました。
5分後、30分を指している腕時計を見せて「約束の時間になったね。帰ろう!」と促すと、すんなり立ちあがってくれました。
当然、いつもいつもこんなにうまくいくわけではありませんが、娘が遊びに夢中になりそうな場面では必ずこのやり取りをするようにしています。
結局タイムリミットがきて無理やりに連れ帰ることもあれば、娘の「もちょっと」に付き合って目標の時間に遅れることも多々あります。
遊ばせてあげているという感覚はNG
親としては、それまで遊ばせてあげたんだから、ぐずって離れようとしないのはもってのほか、といった感覚を持っちゃいますよね。
でもこれって正しいのかな、と私は疑問に思います。
ひとりの個人として認めていたならわかるはず
子どもに対して、ひとりの人格を認めていたならわかると思うんです。
私たちだって何か夢中になっているものを急に取り上げられたら、「何するの?」と怒ると思いませんか。
子どもも一緒ですよね?
だから「急に」にならないように事前に終わりの時間を告げておくのです。
子どもがその時間を理解している可能性は高い
1歳児や2歳児に時間を告げたところでそんなの理解しているわけがない、そんな反論もあるかと思います。
正直、理解しているかどうかはわかりません。
でも、約束さえしておけば子どもにとっての「急に」は避けられるはずです。
そして、子どもだってきっと約束は守りたいんです。
だから、目で見てわかるように時計で示して、約束の時間を作ってあげればいいんです。
約束の時間がきても、それでも離れられないほど熱中しているのであれば、再度時計で示して譲歩した約束の時間を作ってあげます。
それほどまでに熱中しているのであれば、それはやらせてあげた方がいいと思いますし、親が譲歩したということを伝えておくのがキーになります。
親の譲歩は子どもへの信頼の証
「親業」という著書の中で著者のトマス=ゴードンさんも
「子供のいい分を認めることで、親が子供を信頼していることがはっきりと態度に出る。自分は信頼されていると感じると、子供もその信頼に値するような行動をとろうとする」
と言っています。
子どもはきっとその譲歩を理解して覚えてくれています。
ひと対ひとの対等の関係を築こうとしてくれたのだな、ということも本能的に理解しているはずです。
親も子どもとの約束を守って、信頼を積み重ねていく
こうやって約束を守るとか、子どもに対して個人を尊重した対応するとか、そういったことを積み重ねていると、子どもからの信頼が増してきます。
冒頭の娘とのやり取りも一朝一夕で成せるものではないと思います。
イライラすることもありながら、娘からの信頼を勝ち得るためにガマンすることもありました。
損して得を取るってやつだと思いますが、積み重ねてきたことでスムーズに帰れるという最良の結果を得られていると思います。
この写真は私と妻が持ち歩いていた100円ショップの時計です。
ボロボロでしょ(笑)
こんな感じで持ち歩いて、ぱっと示してあげるだけでいいので、やってみてはいかがでしょうか。
コツは本当に帰りたい時間よりも早めの時間を子どもに伝えてしまうことです。
そのうえで、その時間で帰れたならラッキーですし、譲歩しても本来の目標時間に帰れる可能性が高まります。
子どもの人格を認めるとは言いつつ、親がコントロールすべきところがあるのは厳然たる事実です。
そのあたりのバランスをうまくとるのが上手な育児なのではないかな、と個人的には思っています。
投稿者プロフィール
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1983年5月生まれ。群馬県出身。
新聞記者のブラックな生活に疲れ、一念発起で国家資格を取得。
2016年11月からめろめろパパに。
世のパパたちよりも家事育児の割合の高い日々を過ごしています。
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